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「なぜ、アドバイス通りに動けないのか?ー「地図」の前に「現在地」を知る。『自己イメージ』の話」

フェルデンクライスプラクティショナーの吉田です

私のやっている「フェルデンクライスメソッド」はあまり耳慣れない言葉です。SNSやYoutubeにある動画を見ても、いったい何をするのか?生活にどんな恩恵があるのかイメージが湧きづらいんですよね。
今回は、私自身がフェルデンクライスを生活にどう取り入れて、どんないいことがあったかを極めて個人的解釈に基づいて書いてみたいと思います。

 

フェルデンクライスとの出会い

そもそも私がフェルデンクライスに興味を持ったのは、20代前半のころです。当時、格闘技やスノーボードなどに夢中になっていたのですが、いつも自分の動きがしっくりこない感じがしていたのです。動きのアドバイスをもらっても、やり方に関しての本を読んでみても、いまいち自分でその動きを表現できない。そんな葛藤がありました。

そんな時にたまたま読んだ本の中でフェルデンクライスに関する記述を見つけ、その理論に衝撃を受けました。これは何か自分にとって解決策をくれる。そんな気持ちからレッスンを受けることになりました。

 

衝撃の体験 「あなたの腰は悪いのではない、その考え方が良くない」

本格的にレッスンを受け始めてから、アメリカ人の先生からパーソナルレッスンを受ける機会がありました。
当時、腰の右側にいつも違和感を抱えていたので、改善したいことを伝えました。
「腰が悪いのでどうにかしたいんです。」と伝えると、

「あなたの腰は悪いのではない、その考え方が良くない。今は痛みを出す動き方が得意になっているだけ、私と新しい動きを見つけましょう」

と言われました。それまで、病院に行ったり、いろいろなワークを試しても、先生方からは腰が悪いね、体が硬いねとばかり言われてきた私にはとても不思議な言葉でした。

ベッドに寝て行うレッスンを受けることによって衝撃的だったのは、この違和感を感じていたあたりの筋肉を自分で固めていたことに気づいたということです。先生にゆっくりと動かされたりしながら、その部位を見つけられると、確かに自分で強く収縮させていることがわかり、時間的には短かったと思うのですが、自分の中ではかなりの葛藤を経て、その緊張を自分でやめるということを学ぶことができました。

レッスンが終わり立ち上がってみると、大げさですが、生まれ変わったかのようにフレッシュな感覚が立ち上りました。もちろん今まで感じていた腰周りの違和感は微塵もなく、自分全体が動くという非常に稀有な体験をしました。それから今までもまた痛みや違和感が起こることがありますが、これは自分が悪いのではなくて、体全体が調和して機能していない証拠だと考えられるようになり、またレッスンで新しい動き方を学べばいいと安心感を得て、その都度自尊心を取り戻している次第です。

「地図」はあっても、自分の「現在地」がわからない

40代をすぎてもスノーボードや自転車に乗ることが好きで、休日は頻繁に山に行っているのですが、フェルデンクライスを始めて16年経ち、パフォーマンスを向上させるためにもフェルデンクライスのアイデアが非常に役立っています。冒頭にも書きましたが、私は誰かのアドバイスを聞いても、howtoを見たりしても自分でそれを表現できずにいました。それがある時から、自分の関節が空間の中で動くかをハッキリとイメージすることができるようになってきたのです。ある動きをどのように自分が表現するか、

「人間はその人がイメージした通りに動く」

この言葉を実感しました。アドバイスは動きのための地図のようなもの、でも、その地図のどこに自分がいるかということを把握しなければどちらに向かえば良いのかもわからず、歩くほど迷ってしまうことになることもあります。私は地図の中で自分が一体どこにいるのかという視座を高めることができました。

その結果、動きに関するアドバイスが腑に落ちやすくなり、毎年若い時にできなかったことができるようになってきています。スノーボードや自転車に関しては好きなのですが、今までは恐怖心の方が強かったのです。
どうして転ぶのか、どうしたら安全にジャンプしたり、下ったりできるのか、それを山に行かずとも部屋の中でイメージトレーニングする時の芯ができることで、無理をせず、自分に新しい滑り方や走り方を学ばせることができるようになりました。

全私が泣いた、16年越しの「テールグラブ」

 

ちなみに、若い時からスノーボードやってますが、テールグラブというジャンプをして板の後ろの先端を掴むトリックがどうしてもできずにいたのですが(初歩トリックなのに泣)、今年、入念にイメージトレーニングを繰り返すことでついにできるようになりました(何年かかったんだ、、)

そんなめんどくさいことしなくても簡単にできる人もたくさんいますが、自己イメージが朧げすぎた私は、まず自己イメージを作るという作業が、体の調子を整えたり、新しい技術を身につける上で非常に役立っています。そして、半ば執念にも似た感じでできずにいたテールグラブを大きめなジャンプで決めた時には、鳥肌が立つほど嬉しかったのです!!

他人にとってはどうでもいいようなことでも、自分でやりたいと決めたことを成し遂げた時の感動は全私が泣くほどの感動なのでした。

最後に

というよう感じで私の超個人的感想になりますが、フェルデンクライスによる体の気づきによってもたらされる恩恵を書いてみました。

皆さんのなかでも、生活の中で何かしっくりこない感じがしたり、何かの技術を向上させる上での壁を破るきっかけを探している方。この体の”気づき”を試してみることをお勧めします。

”気づき”を高めるには小さくゆっくり動いて、動きの違いを味わうことが助けになります。気になる方は、まず椅子に座ってみて自分の右の坐骨と左の坐骨の重さの違いを感じてみてください。それだけで、あなたの『地図』が少し鮮明になるかもしれません。

 

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